時代の変化
高度経済成長の波に乗り建設されてきたマンションは、現在では約562万戸(約1400万人)(平成21年末時点)にもなりました。マンションが大量に建設され始めてから40年経過した今、その当時のマンションにあっては数回の大規模修繕工事を実施されているでしょう。
今までの大規模修繕工事は、マンションの劣化した性能や不具合を元の程度まで改善することが主流でした。しかし居住者が住まいに求める居住性や機能水準はライフスタイルの変化や設備機器の性能向上により年々上昇してきています。かつては時代の最先端をゆく最高級マンションであっても機能面で老朽化が進むことにより、居住性が悪くなり快適さや資産価値の低下にもつながりません。
これからは修繕による現状回復に加え、時代の動向に対応したリニューアルにより現在のライフスタイルに見合うようマンションの性能をグレードアップし、創造性のあるライフスタイルを送れる豊かな住みよいマンションにリノベートする、つまり大規模修繕から大規模リノベーションへ発展していく必要があります。
これを管理組合の皆様と私たち建築家によって立案し実施することはマンションの資産価値の向上にとっては欠かせないテーマです。
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